20年

2015年01月20日

 あの、阪神・淡路大震災から早くも20年。私は長田区であの震災を経験し、夜明けの長田の空にもくもくと上がる黒い煙の光景が今でも鮮明に脳裏に焼き付いております。この20年の間にも中越地震や東日本大震災、御嶽山の噴火など自然災害は絶えず起きております。そんな中、人間の力でどんな頑丈な構造物を造ろうとも、一瞬にして破壊されてしまうという人間の微力さ、自然の大きさを痛感させられた20年でもありました。例え、東日本大震災の教訓を生かして、今後スーパー堤防を造ろうとも、いつかそれをも越える津波が起こることでしょう。そして、それを「想定外」とされてしまうのでしょう。また、自然災害は地震や津波だけではなく、噴火や水害、土石流、異常気象等、際限ありません。所詮、人間の力でコントロールできるものではありませんし、「想定」できるものではありません。
 災害において、「自助」「共助」といった人と人のつながりが防災、減災の基本であることを心して立ち向かうしかありません。いくら大きな災害が襲ってきても、そういった「人の心」は簡単に崩れることはありません。昨年11月の長野県北部の地震でも、近隣住民の懸命の助け合いによって死者が出ませんでした。今後は建物の「耐震化」はもとより、「心のつながり」の耐震化を図り来るべき災害に備えないといけないのではと思う今日この頃です。