情報化社会の落とし穴

2017年03月14日

WELQの“トンデモ記事”ができるまで 調査報告書で明らかに

『ガッテン!』番組冒頭で謝罪 糖尿病と睡眠薬めぐる表現「混乱招いた」

 

最近、WELQのトンデモ記事や、NHK「ガッテン!」での糖尿病と睡眠薬をめぐる番組内容の問題など、メディアにおける医療情報の信憑性が問題になっております。

WELQの「肩こりは幽霊が原因」なんていうのは論外にしても、同じくWELQの「ムカデに噛まれた時の対処法」として、「43度以上、可能なら46~50度ほどのお湯でシャワーを当て続け洗い流す」の記事を真に受けてやけどで受診される被害等も発生しておりますし、先日の「ガッテン!」に至っては、あたかも血糖値が下がる睡眠薬があるかのような表現で、実際当院にも「ガッテン!で紹介された血糖値を下げる睡眠薬を処方してください。」という患者さんが数人来院されました。メディアは影響力も大きく、科学的根拠に基づいた正しい情報を流す最低限の義務はあると思います。昔、やらせで打ち切りになった「発掘あるある大事典」の番組構成に近いものを感じるのは私だけでしょうか?

現代社会は昔と違って、情報にあふれています。新聞、雑誌、テレビに加えインターネットが加わり、昔とは桁違いの情報量です。同時にいわゆる「ガセネタ」もたくさんあります。大切なことは、いかに正しい情報を得るかということです。膨大な情報にあふれる現代社会を上手に生き抜くためには、情報の信憑性を判断できる能力、情報を取捨選択できる能力が必須なのかもしれませんね。情報の「鵜呑み」は危険な昨今ですので皆さん気をつけてください。