レバ刺し禁止

2012年07月10日

食品衛生法の基準が変わり、今月から牛の生レバーが食べれなくなりましたね。レバ刺しをこよなく愛する私としては、残念で仕方ありません。

事の発端は、去年4月、北陸の焼肉チェーンで、ユッケなどを食べた5人が死亡した食中毒事件です。ユッケなどの生肉は表面を加熱するよう義務づけられました。今回なぜ生レバーが禁止されたかは、案外知られてません。

国の一連の調査で、牛の肝臓から腸管出血性大腸菌が検出されました。肉は表面のみの検出でしたが、肝臓は内部からも検出されました。その理由は肝臓内には胆管といわれる管(胆汁という消化液が通るくだ)が、入り込んでおり、そこから肝臓内部に菌が入るのだという。したがって、肝臓は表面加熱だけでは菌が死滅しないので、提供禁止の運びとなったようです。

安全が最優先なのに異議はありませんが、生食に代表される日本の「食文化」も守っていかなければいけません。また、食品である以上、危険は少なからず、つきまといます。危険だから禁止では、正しい食習慣や、腐っている物を嗅ぎわけるような動物的選択眼も身につきません。感染のリスクの高い子供や高齢者の生食を制限したり、提供する側の規制を強くするなどの対策が先ではなかったのかなと思います。

とはいっても、牛レバ刺しは「禁止」なので食べれません。しばらくは鶏のレバ刺しを食べようと思います。
ただし、鶏の生食もカンピロバクター等の感染症に十分注意してください! 神戸市内でもカンピロバクターによる食中毒が既に発生しています。

 

中神クリニック
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